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上海浦東開発·開放30周年丨中国初の中外合弁商業企業である上海第一八佰伴の開業

2020年 4月 20日13:01 提供:東方網 編集者:王笑陽

 しかし、前例がないということは、換言すれば全てはゼロから始めることを意味する。中外合弁の会社を設立するには、国務院特区弁公室、商業部、経済体制改革弁公室、国家計画委員会、外貨管理局の6部門の承認を経て、最後に国務院の批准を得なければならなかった。そのため、当時の庄暁天上海市副市長は関係者を率いて何度も北京へ赴き、関係部門との打ち合わせを繰り返し、ようやく李鵬元総理から承認を得たのである。

 こうして1992年、上海第一八佰伴有限公司が正式に設立した。これは中国初の「中外合弁商業企業」とされている。

上海第一八佰伴新世紀商厦の定礎式

 開業当時の上海第一八佰伴新世紀商厦は、その規模からサービスのレベルまで、「アジア一の百貨店」と呼ぶに値する百貨店でもあった。

 店全体の高さは99.9メートル、21階建ての本館と10階建ての別館からなっており、総建築面積は14.5万平方メートル。長さ100メートル、高さ6階分の曲面の白い外壁に12ヶ所アーチ型の入口が設けられ、非常にモダンなデザインだった。さらに巨大な地下駐車場があり、410台の自動車と1400台の自転車が収容できた。建物の内外には、エスカレーター、観光用エレベーター、客用および荷物用エレベーターが計87機設けられていた。消防、保安、エアコン、照明は、全て中央制御室で集中管理され、1階の入口にはATMや郵便局なども設置された。従業員の応対がみな非常に丁寧で、顧客に親切なのも話題の一つだった。

上海第一八佰伴新世紀商厦

 それから30年、上海第一八佰伴新世紀商厦の株式所有権は何度も変わり、現在では上海友誼集団股份有限公司の完全子会社となっている。だが、上海第一八佰伴の創立と開業は、浦東の改革開放だけでなく、中国の改革開放史上にとっても、ランドマーク的な出来事と考えられている。

 上海第一八佰伴新世紀商厦の年末年始セールは、上海の数ある百貨店の中で最も有名だ。2012年の年末年始セールで、二日間のわずか37営業時間内に6.64億元(約100億円)の売上を実現したことは、中国百貨店業の奇跡とも言えるだろう。

 

注:この文は、『口述上海浦東開発開放』(上海教育出版社、2014年出版)に基づいて整理したものである。整理·編集:王笑陽